小説「火星侍、宇宙へ行く(仮称)1」/aristotles200
 
めるタイプだ。

・そして祖父と父は険しい表情を浮かべ、僕を呼び出し、厳かに告げた、止めても行くのだろう。

・僕は黙ったまま深く肯いた。長い沈黙のあと祖父はいう、お前にはNipponオサーカシに伝わるコブドーを幼い頃から教えてきた。

・テーザー銃の時代に、コブドーはナンセンスかも知れんが、必ずやお前の身を守れよう。

・良いか、我がスズキ家の名に恥じぬよう、Nipponオサーカシのブシとして、規律を破ってはならぬぞ。

・父は古風な、表面が木で出来た脇差を僕に渡す。イチローよ、家宝の「オニマルクサンツナ」である。大事せい。

・こうして、ボストンバッグ一つと家宝の脇差とともに、僕は家を出て叔父のところに向かった。
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