ノーガード、より/秋葉竹
蛇神さまに逢いたくて
山の果てまで分け入った
なにを訊きたいわけでなく
信仰しているわけでもない
おまえが邪魔になったって
云われたけれども納得できずに
刺したいほどの眉間の硬さは
本気であるって証明なんだよ
殴ってみたっていいんだぜ?
ノーガードのまま立ちつづけるさ
汚れてしまう心をうたう
汚れたまんまの言葉はきたない
その意味問うほど愚かしい
無粋な闇も深すぎる
そんなとろける時代には
意味があったりなかったり
悲しみだって傘で防げた
しとしと降る雨どくいろの雨
神さまは真っ青に汚れ果
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