yojin/あらい
ge?-go-jo-??i-ne-ba-ts?-ku-t??i-n-mo-ku-to-?i-te
「春が、さわれなかった」
接触不良の口腔と言語の死角が絡む濃密部位なので、
逆にそれを「触れた
/障らなかった」「出た
/いなかった」など(
舌が上あごにくっついて)剥いだあとに残る感覚
あめの おり しずむ きせつの はて
どこまでもやわらかく、どこまでくうふくに。
「おもいだして」
燃えかする感触の周縁でうすく
ふれきれなかった指のさき。
漂白された臓腑の憧憬
少女はまるで
二進数の嘔吐を繰り返していた、
抗えない仮死のような律動で。
くうふくは
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