水中に居ると何かを思い出せそうな気がする/ホロウ・シカエルボク
だろうし、数か月後にもそれは訪れるだろう、俺は何を求めているのか?本当は何も求めていないのかもしれない、ただ完璧なサイレントが欲しいだけなのかもしれない、でもその正体がどんなものであれ手に入れるための苦労というのは必ずそこにあるだろうし、これがそうだと決めてしまうことは盲目になるのと同じことだ、人生なんてスローガンの為にあるものじゃない、現象の中に身体を投げ出して自分の身体に関連付けられた種子がどんな風に育つのかを眺めるようなものだ、俺だって他の誰かだって言うなれば自然現象のひとつだ、よく出来た理屈をどれだけ並べたところで、それが真実を語るかというのはまた全然別の話なのさ。
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