裸のこころね/秋葉竹
風ばかり
かるく吹くから絵本が動く
トタンの屋根に熱い陽が落ち
すべてを棄てた
諍いののち
君の車のボンネットには
黄色い小人が踊っているかい?
秋の竹たち葉は揺れ騒ぎ
切ったこころを
そっと追いかけ
なにがいちばん大事な予感か
わからないから聴こえる泣き声
卵を産んでるさみしい微笑み
破れた傘とか
濡れたサンダル
花のすがたを黒く描いて
澤ゆくカニのひたむきな足
悠かなあしたはなんども被った
ライブな歌声聴かせておくれよ
くるくるまわり
ぐるぐるまわる
命の炎の破れた答えを
短い残り火ささやかな夢
あたまに入れて自由に
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