夢の話/はるな
がきらきら光って、昼は反転します。長く長く伸びた髪を切ろうとバーカウンターに並べるが、足の長い女たちにすべて喰われてしまう。あと12分です!図書館のような本だらけの空間で、あと12分…つまり5分の1、わたしたちは穴だらけの夢を埋めなければならない。
次の場面に移ります。あと12分…まだそれにとらわれている。駅が溶けてしまい、みんな行先を失う。残り少ない花を売る少年たちも、このままだと靴を変えないままおわる。蛙が大量発生。嘘のような愛を過ごしたあと、割られる高価な皿。
次の場面に移ります。それは、翻る白い布。巨大な布です。あちこちをアリたちが縫い取っている。白鳥も休みにきます。電話線のなかのキリンについて話したこと、覚えています。地図が飛んでった。はき違えた自由はとても窮屈で、歩こう歩こうとして踊って見える。カウンターに置かれた髪は?幸福さを測る磁石。でも、どこにも行けません。
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