午後、僕の部屋で君と/
桜
どこかですれ違っているとしても
ただほんの少しの我がままで
月が昇るまで、
朝陽が昇るまで、を繰り返した
無言の目が
今にも刺さりそうなほど
すれすれに突きつけて
僕はそれを見ないふりした
僕の背中がそれを見ていた
君が本を閉じる
君がテレビをつける
君が何かを噛む
揺れるカーテン
クラクション
君が僕を見ているのは知ってた
僕はそれを見ないふりした
少しずつ、胸の破れ目が拡がる
側に居たい
側に居れない
側に居たい
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