走馬灯/秋葉竹
たいな、
嫌われることを恐れなかった、
今は、なにかに怯える、
そして誰かを、狼と想う夜、
狼の
遠吠えを聴くこの部屋で
はるか昔の匂いがする闇。
ふたりで同じ布団で寝て
手を結んで眠った
君の寝言が僕を泣かせて
ホントは寝言じゃないのかと想った
からまった
心がほどけた深夜二時
鈍感ぶって寝ている振りした?
楽しげに生きたいなんて
へんな口ぐせ
楽しげに、じゃなく、
楽しく、でいいんじゃない?
楽しげに
生きたいなんて玉の汗が
君の綺麗な鎖骨に浮かんだ。
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