おみくじ新芽/まーつん
 
紙が
太陽に見守られ
空と向き合う三者面談
誰かに希望を描かせるまで


春一番が
威勢よく揺らす枝から
おみくじの様に飛び出す新芽
当たりはずれが分るのは
花開く日までお預け

今日という日を待ちわびた
鳥蜂蝶が飛び回る
お好みの蜜に当たるか否か
鼻歌代わりに鳴らす羽音

恋もまた
春風が掻きまわす
出会いの宝くじ

今朝見た君の笑顔には
当たりと思えるこの胸騒ぎ

面倒くさくも戸惑う心地を
踏みしめ今日も会社を目指す
我の少しだけ軽い足取り

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