くらり/栗栖真理亜
 
くらりくらり
頭揺れ
うつ向いた視線の先に生温かな風が吹く

ゆっくりゆっくり時流れ
冷めた体を抱きしめた
自分の存在する意義すら曖昧で
均等のとれそこなった台の上で危なげに足元を揺らしている

まるでおどけた道化師(ピエロ)だね
ふらりふらり
体を踊らせ
見る者すべての嘲笑(わら)いを誘っている

クスッ
くすっ
くすくすくす・・・・

つかの間の安楽も遥か遠く
離れ孤島に遺されたまま
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