散歩うた/足立らどみ
う独白は、一見シンプルだが存在論的な悟りにも響くものである 。
相違点
? 語り手・視点の違い: 『夕焼け』では語り手が客観的に駅内の情景を見つめ、最後に詩人自身と思われる「僕」が介入している のに対し、『コカコーラ・レッスン』では最初から最後まで少年自身の一人称視点で語られる。吉野詩は全体的に観察者的だが時折「僕」目線も混じる構成で、いわば少し引いた目で都市生活を描く。一方谷川詩は少年の内面に密着しており、独白を通じて世界を再認識していく流れである 。
? 詩の形式・構造: 作品の規模と形式も大きく異なる。『夕焼け』は31行程度の比較的短い詩であり、自由詩の枠内で完結している 。
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