答えが見つからなくても少しだけ/足立らどみ
がえります。
共創から孤高へ、詩に託すもの
詩には「共同創造(共創)から距離を置き、孤高を貫く生き方」が描かれています。現代社会ではコラボレーションやネットワークが重視される一方で、この作品の詩人はあえて孤独な道を選びます。歴史を振り返れば、多くの詩人や芸術家は孤独の中から独自の表現を生み出してきました。前述の通り、「古代から現代まで、詩人は孤独の中で詩を詠みつづけてきた。寂寥感は常に詩を生みだす根源である」と評されたように 、孤独の感覚が詩の創造に力を与えた例は数多くあります。例えば芭蕉や西行といった古典の詩人も、必ずしも社会的に孤立していたわけではありませんが、あえて「孤独」という
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