春は名のみ/秋葉竹
 
げてでも
慰めるようにやさしく言葉をおろして欲しい

なにが怖いのかわからないままで
それでも手の甲をみながら
怖くて怖くて怖くて怖くて

ガクガクと
震えるこころなんて四散霧消しちまって、さ


あたし、あの夢、
いまでもみるんだよ
ハハ、
タッタヒトリデイキテル夢


朝食は食パンだった子ども時代は
まだ、そこには家族がいたな
ひとり暮らしをはじめたときから
朝食で白いご飯を食べるたびに
すこししょっぱい気がしてる
 

今も
白い朝


食パンとコーヒーよりも
ご飯と味噌汁のほうが好きだから
そうしているというのに。


そうして
あいもかわらず
春は名のみの
寒い夜を待ちつづける
いちにちが今日もはじまる。









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