つれづれと俳句(無季)/大町綾音
 
少年はレインコートに身をつつみ

葉桜の葉になりきらぬ薄緑

月の袖涙にかかるうすら雲

虫たちの悦びを待ついつまでも

惜しまれて哀惜の時父の顔

墓の辺(べ)に花を植えしやどんな子や
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