君のもとへ/栗栖真理亜
 
口惜しいなんてきもち捨ててしまいたいよ

一番の輝きが最後まで放たれる事なく終わってしまうなんて
こんな無惨な事はない
僕の感情は荒浪に揉まれて塩辛い涙に溺れそうになる
まるで柁を失った難破船のようだね

あぁ、世の中はうまくいかない事が多すぎる
どんなに腕の立つ脚本家でも思い通りのシナリオなんて描けないのさ

何もかもが金と欲で繋がっているこのご時世
出来る事なら時間(とき)を遡り優しい君の元へと戻りたい
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