春の夕立ち/室町 礼
したちはすすむ。
みずはながれる、さみしい武勲にねむる岸を
著けて。これきりの眼の数でこの瑞の国を過
ぎるのはつらい。
わたしはね、こんな詩を荒川洋治くんがノートを手
にもって二宮きんじろうのように歩いて朗ドクして
いたら、後ろから走っていってそのおいどをね、
思い切り蹴飛ばしてやりますね。
ええ。つんのめりになろうが、死のうが構わない。
なに気取ってるんだ、てめーって。
石を投げろの荒川くんのことだから、ゆるしてくれ
ると思う。
荒川くんのことだから「やったなあ、畜生、畜生、
みてろ、ここでウンコしてやるからぁ」
といって道ばたで脱糞をはじめるかも
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