闇夜からの祈り/栗栖真理亜
 
トンネルを抜けてもそこは闇

光を捜してやっと辿りついても
また長い長い暗幕がまるで目隠し鬼のように
私の精神(こころ)へと覆い被さってゆく

いつになったら闇は晴れるのだろうか
身体にまとわりつく苦しみを取り除こうと何とかもがいてみても
力を奪われし私の腕(かいな)では光を掴む事すらままならない

あぁ、何の役にも立たぬ蟲(ムシケラ)のような私

いつか霧が晴れて皆と同じように清らかな風を
精一杯、身体に浴びる事が出来ますように

恐れと不安が鬼気迫る勢いで私を追いかけてきて
一息で呑み込んでしまわぬよう私は祈る

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