恋は一片の花弁のように/栗栖真理亜
 
恋は一片の花弁のようにいずれ舞い落ちてしまうから
枯れてしまう前に手のひらに閉じ込めてしまおう

ほら、ぬくもりが感じられるだろう?
まるでウソがマコトになる魔法さ
夢心地に舞う花のかけらが哀れにも美しく踊る
何も映るはずのない幻が微笑みながら
大粒の涙を瞳に浮かべているよ

そう、すべてが柔らかな絹布に包まれていくように
ゆっくりと
ゆっくりと
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