ホーム・カミング/ホロウ・シカエルボク
 
過ぎない、初めから定住が約束されていない、もちろん、条件次第で同じ場所に住み続けることは可能かもしれない、それでもきっと、この印象は揺らぐことはないだろう、といって実家に住めるなら住んでみれば、その思いは消えるのかと言えばきっとそうではないだろう、それはあまりにも受動的に過ぎるのだ、自分の意思が無くても成り立つもの、とでも言えばいいのか、家か、と俺は口に出して呟いてみる、夜通し歩きとおした頭で考えて納得のいく答えを導き出せるような問題ではなかった、そう、もしかしたら、こんなくだらないことを考えながら歩いているこの道の上が、まかり間違えば俺の家として成り立ってしまうかもしれないのだ。


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