銀河騎士隆盛記 零 地の章(PE57QとYWC2+湯治編)74〜75/ジム・プリマス
 
た、タチの紐を解き、カンデンもタチを携えて、外に出た。温泉までの道中も雪は降ってなかったが、風はそこそこ吹いていた。空には雲はなく晴れていた。
 ボーア老師は外から、カネノカタに声をかけて、アシナシ様についてきてくれるように頼んでいた。どうやらボーア老師は「見切り」の稽古の様子を、アシナシ様に記録してもらいたい様子だった。
 
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 温泉まで、五分ほど歩いて、ボーア老師は残念そうに「本当なら雪見酒と洒落込みたいのじゃが、温泉の後で『見切り』の稽古をしたいからのう。酔っぱらってタチを振り回す訳にもゆかんでのう。」と独り言を言った。「雪見酒は日が暮れてからのお楽しみにしようかのう。」そう言う
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