冷えた眠り/ホロウ・シカエルボク
 
してきた、もう眠ってしまっているのだろうか、それともこれはさっきまでの思考の続きなのか、俺の意思ではない寝返りが打たれた、ああ、すでにもう身体は自由にはならない、まったくひねくれている、もう眠らなくてもいいと思った途端にこれだ、でもそれについていったいなにを憎めばいいのかわからなかった、俺はため息をつく、まあ、しゃあない、どうせもうなし崩しに引き摺り込まれるだけなのだ、次に目覚める時にはこんな夜があったことなどすっかり忘れてしまっているだろう、もちろんそれによってなにか支障があるなんてことはまるでなく、日常は昨日と同じように展開されるに違いない、そしていつかまたそんな夜はやって来るだろう、枕に顔を埋め、呼吸を奪われて苦しんでいたあの頃の夜のように。


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