メモ(分解)/はるな
ケーキはどこまで分解できるかな。冠をぬいだ王様、教室のそとで会う先生とか。
街も分解していく。一足ごとに
街は細胞、だからきえない。
わたしの気持は、
波を止めビルを倒し花を腐らせて水を枯らしたしあなたの、気持を歪めた、苦しさを分解しようとした。そこにあるものを感じようとせずに、美しいものに変えようとした。
救いようがなかったのは、それが、気持ちだったことだ。
詩は多くの物ごとに耐えうる。
寛容さゆえにでなく、怠惰によって。なんどもその下り坂の前で耐えようと力を込める足が分解していく。いつも負ける。負けて、詩でないまま、放り出す。
放り出された詩は街の細胞、だからきえない。
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