お弔い/201
 
った自分を褒めてやりたい気持ちになる。

「食べるよ」

小さな体から力が抜ける。また意識を失ったのだ。恐怖だろうか、絶望だろうか、現実離れして美しい微笑みを浮かべたまま。自分にすべてを預けたのだ、と知って、やることはもう他に何も思い付かなかった。ずっと、生まれる前からそう決めて生きてきたように。

里の人間を殺そう。この子だけ残して。

少女は心の中で、初めての友達を抱き締めた幸福で、笑っていた。
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