それ、知性ではないですよ?/室町 礼
 
で千円もらえ
ました)てくてくと東京中を歩いていた
だけなのですがある一軒家の前に立つと
裸電球がついただけの暗い奥からケダモ
ノのようにぎらつく眼が多数わたしのほ
うを睨みつけていることに気がつきまし
た。最初からまるでわたしが何か彼らに
悪意と憎悪を抱いてそこにいるような、
そういう怖ろしい雰囲気が奥から吹いて
きて「あのう朝日新聞の契約にきたんで
すけど」くだけた、なごやかな態度で話
しかけても、わたし
をまるで悪の使者のような表情で全員が
みている。出てきた暗い顔の男は右手に
ナタのようなものを持っており、怖くな
って逃げ出しましたがふと見ると「金芝
河弾圧
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