詩岩/ホロウ・シカエルボク
 
というものがやり方次第でどうにかなるようなものだったなら、俺はとっくに書くのを辞めているだろうね、そりゃあそうさ、だってそんなもん、クソつまんないものでしかないからね、出世術みたいにさ、浅知恵やご機嫌伺いで成り上がれるような世界じゃない、だから俺はこれを気に入ってるんだ、もっと根源について考えてみるべきさ、自分がそれを選んだ理由や、書き続けているわけをきちんと考えてみなければならない、表現というのは無責任でいいものだ、論文やレポートとは違う、矛盾や破綻があるくらいの方が生身の人間としてはリアルに感じられるものさ、これは言葉を使った表現なんだ、内奥や皮膚感覚、瞬間的な察知能力、言葉を並べながら、それ
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