冬が終わり現実の春が来る/山人
 
 二月については多くを語ることはできないくらい煩雑で混沌とした月であった。豪雪であり、闘いでもあり、不毛な労働と出費が続いたという形跡がある。だがしかし、本当に雪が多かったが、過去にさかのぼって記憶をたどると、こんな年はいくらでもあったし、今年だけのことではないのである。皆、ここのところの暖冬に慣れすぎて、昔当たり前だったことを忘れてしまっているのだ。ちなみに私の住む地区では最高積雪が四メートル九十セントを超えた。あと少しで五メートルになったがその記録以上の冬は何回もあった。
 もう勘弁してほしい、そう思うことはいくらかあった。だが、意外に時間の猶予がある身ゆえ、小まめに自宅屋根に上り雪下ろしを
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