エスメラルダ/みぎめ ひだりめ
 
もしも 運命的な美しさが
あるのだとしたら

あえやかな この背中の
ちいさな 骨のひとすじの
ま白さの なんと おぞましいこと

そうだ いのちは おぞましい
まばらにひかる この 忌々しい
ちかちかとした いのちが燃えて
熱くほほえむ あなたを 見た

点が 線になる
ひとりが ふたりになる
絶え間なく 続く いのちは
まだ 終わらないのか
ともしびは まだまだ 消えないのか

鼓動が いのちを 引き連れる
血液が たましいを 満たしていく
空気が 細胞を 包んでいく
からだが 溶けていく のだ
そうか いのちは からだを溶かすのか

夜が明けるのは 火が消えてからと
知ったように 言う
あなたは 唇を向けた
深緑の眼は 濁るほどの いのちだ
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