ユーブガッタフレンド/Porter
 
もらったんだ

春風の吹く僕の部屋のベランダ
足を震わせながらきみが歩く
僕はきみを抱え上げて景色を見せた

砂時計を逆さまにするように
新しい日々を始めれたらいい

どこへでも行こう、と
僕はきみに言った

僕たちはずっと一緒だったけど
どれくらいの時間が経ってから
きみといることが
日常になったんだろう

ことばを知らないきみなのに
怒鳴ったこともある
きみにも沢山の感情があって
僕を傷つけたこともある

それでも夜になれば
同じソファで丸くなって寝た

僕のいない時間
きみは僕の真似をして
ソファの端に頭を乗せて

ドアが開く音と一緒
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