ユーブガッタフレンド/Porter
もらったんだ
春風の吹く僕の部屋のベランダ
足を震わせながらきみが歩く
僕はきみを抱え上げて景色を見せた
砂時計を逆さまにするように
新しい日々を始めれたらいい
どこへでも行こう、と
僕はきみに言った
僕たちはずっと一緒だったけど
どれくらいの時間が経ってから
きみといることが
日常になったんだろう
ことばを知らないきみなのに
怒鳴ったこともある
きみにも沢山の感情があって
僕を傷つけたこともある
それでも夜になれば
同じソファで丸くなって寝た
僕のいない時間
きみは僕の真似をして
ソファの端に頭を乗せて
ドアが開く音と一緒
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)