運命(さだめ)の月/栗栖真理亜
 
まるで一片ひとひらの赤い花びらが
徐々に開花してゆくように
貴方の醸し出すメロディーが
私の身体に?音楽?として流れる

情熱と美の女神の赴くままに新たなる詩が創生され
清らかなる泉の息吹に触れた草花は
憂いすら忘れて軽やかに謳いだす

嗚呼、生きてゆくことの素晴らしさ
悦びを貴方は教えてくれた
暗闇から一筋の光が差し扉を開けば
眩いばかりの輝きが私を優しく包み込んでくれる

貴方は私の月

密やかに私の闇を照らし
こころのすみずみまで浄化する

私にとって貴方こそすべて

こころから沸き立つ想いを
共に歩んでゆけるすべてを
貴方は持ち合わせている

貴方の鍵が私の鍵穴へと填められるとき
私は貴方と共に柔らかな羽根を伸ばして
夢へと続く自由な道へと羽ばたいてゆけるだろう
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