情熱と魂をもて/栗栖真理亜
 
とが書かれているというの?
結局アナタはその本の内容に沿った考え方を
なぞっているだけに過ぎない

ねえ、アナタが自慢する審理眼とやらは
本当に一点の曇りもないと証明できる?
自分のためならば
たとえ、どんな子羊だって構いやしないんだろう?

精神(こころ)というココロが否定される瞬間
人間(ヒト)はヒトでなくなることを
アナタは知っているのだろうか?

そう、それこそが言葉の死
願いや想いを込めた言葉が言霊となって
この世に現れるとき
初めてカタチとなって伝わり実現される

誰にも止められない
迸る様な熱き情熱を
アナタでさえ停められやしない

ひとつひとつの言葉は
アナタのいう理屈で消し去られるものでは決してなく
永遠に残りうるものなのだから

アナタはそれを瀕死に追い込もうとしている

?観察者?としての冷静さが逆に
?詩人?としての魂を蝕んでしまう

私は警鐘を鳴らす
決して情熱の炎を絶やしてはならぬと
ただそれだけを

自分の詩人としての魂を賭けて
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