足跡・〈Slow Ice, Old Moon〉*/ひだかたけし
 
古月浮かぶ夜に独り取り残され
この世の異様 その瞳の物言い
沈黙の内に告げ知らされれば
静かさ奏でる古月の旋律の
戦慄震えの疼く壮麗 、
羽ばたく思考動態の
脳髄へと影落とす
その足踏み足音、
直ぐ肉に固められてしまうから
凍り付いていく物に構う事なく
古月の渦巻く疼き思考行為 、
即刻瞬間に掬い取れと

うなりうねる鼓動打つ 
この夜この世の異様、
二重三重四重に
響き滲み木霊しながら
        
 呼応し愛
浮かび上がり
永遠の韻を踏み

残響の渦巻き思念の海原、
やがて ぽとりぽとり
脳髄に零れ落ちる
水滴の光沢てらりと

 一滴 一滴 、

貴い法悦の 足跡となる










*Brian Eno 『Small Craft On A Milk Sea』収録曲名より借用





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