3月初めのメモ/由比良 倖
り、の世界に自分も取り込まれると、自分が無くなって、この僕もまた決まりきった運動を無理に行い続けるだけのつまらない存在になる。僕にとって、僕が耐えられない存在になる。
つまり、生きる価値が無いのはいつも、自分自身ではないんだ。自分と世界との関わり方、つまり自分の人生に価値が無くなるのであり、自分自身には価値があるもないも無い。ただの掛け替え無い宇宙であることが僕であること。
暗くなってきた。雨がやんだ。自分の内部で混線した言葉に塗れてても苦しいだけだ。他人の書いた言葉をどんどん食べて、流されて、声を新たにしていく方がいい。
トランス状態っていいよね。勝手にトランスと呼んでいる訳ではな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)