妖精にもどる/nm6
らしく、いいところ足したあたりで(このままだよ)と目が覚める。普段みない夢もこんななら寝すぎて悪くはないかなと思った。さあ「悪戯」の漢字のニュアンスを。きみは妖精にもどる。
そのうちきみは、鉄を嫌うようになる。そしていつか誰か、釘を刺す。はっきりすることには、悲しいこともうれしいこともあるよ。なんにせよ、羽が生えてくれば、全部。
さあ、
ただ(おはよう)も(おやすみ)も(このままだよ)。
さあ、
*
橙。午前5時に、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらが躍っている。グレーの部屋には、誰もいない。プリンターが照らされて、さて今日も生誕するための朝食をとる。やがて押し寄せるカンバセイション。ぼくらは光の粉をまく。暗い夜がくればひとりで歩いてみる。さあ「カルヴィーノ」の発音を。「カルヴィーノ」。静止画の作業がまだまだ続く。そしてきみは当たり前のように、ひとり飛びまわる妖精にもどる。
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