悪徳乱舞/栗栖真理亜
 
悪徳乱舞
金と名誉は使いよう
さあ、犯罪すれすれのゲームをしよう

コドモをかどわかしたって構いやしない
陪審員にうまく取り入れば都合よく片を付けてくれる
こっちが“被害者”の振りだって出来るんだ
誰が傷付いたって知るもんか
誰だって法の下の正義に敵いやしない
後は名誉挽回
大人しく慈善事業でもすりゃヒトはたいがい大目に見てくれる
馬鹿なやつらは信じ込みやすく扱いやすい
目に見える情報だけに頼って後は流されるまま・・・
すべて忘れ去られてしまう

そう、だからどんな悪徳も美徳に塗り変えられる
魅力的な魔法をかければ・・・

名誉が傷付かない限りの悪の限りを尽くそう
真実は正義に隠されたまま
抜け目なく欲望のままに生きよう
どんなにあがいたって最後はすべて笑い話
世の中棄てたモンじゃないだろ?
意味がどんな意味を持つのかさえ分からず

ヒトは大雑把に生きてゆく
善人か悪人か
どちらかに見立てて楽しんでる
さあ!彼らの“善人”になるため
陰惨も薄ら笑いに変えて隠れ蓑で隠してしまえ!
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