疫、/
 
某太郎は盗人だ。盗むのは村の子供たちであった。子どもを盗むと汚物を塗りたくって家に返した。するとその家の者は全員病に冒され、死んでしまった。村人たちは某太郎に憎悪した。ある家の男が某太郎を憎むあまり自殺未遂をした。書き置きには死を盗んでみろとあった。男は首を吊ろうとしていたところを近所の人々によって助けられた。某太郎は男の書き置きを盗むとパッと読んでそれを燃やした。それから男の家のそばへ行き男が出かけると男の後をつけた。川にかかる橋を男が渡りはじめた時、某太郎は距離を詰めて男を川へ突き落とした。男は溺れ、流されていった。翌日、男は下流で死体となって発見された。某太郎は男の死体を盗むと汚物を塗りたく
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