スノードーム/秋葉竹
冬は粉雪
舞い散る涙か
表参道
凍える想い出
スノードームの中に生き埋められたみたい
雷が鳴るから
すこし厚着にしたんだ
酔っ払って真夜中
スノードームの中に転生したいなと
想ったって
はなし、
たおやかな、
わが身をいだきたいほどの辛さで。
そこには夜空が満天の孤独を
そっと地上に
振り降ろしてくれているかのようで。
いまではもう
長い孤独を飼ってしまっている。
泣かない悲しみや
なお前を向く力強い静けさに
そっとこころを撫ぜながら
孤りの夜をそれでも愛した。
嘘ばかりでも
それでも愛した。
なぁ、じぶん、
あのなぁ、じぶん、
と
云ってもよいか?
なぁ、今日も
こうして砂利噛み生き延びて
罪に溺れる、祈りの呼び水。
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