NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『春一番が吹く迄』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
たのでは剣呑だ。『鬼キ』は焼き盡くしてやらねば」外殻は煌々と炎を發生させた。果たしてカンテラ、生還出來るのか。じろさん・テオ・杵塚・安保さん、そして誰よりも悦美は、正直狼狽の色を隠せなかつた。
悦「さう云へばこゝのところ、大仕事が續いたから…」安保「カンさんは外殻の外では殆ど不眠なんだよ。我々のように?夜眠る、と云ふ習慣がない。それで疲勞が蓄積したらしい」
【?】
カンテラと身中の「鬼キ」との暗闘が始まつた。「どんどん灯油、注ぎ足してくれ、悦美さん」
マッチョなカンテラの躰、炎の熱が次第に肉を削ぎ落してゆくのを、カンテラは感じた。これでは「鬼キ」に打ち勝つても、とても
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