ひてろゆにほう談話/鏡文志
 
ひてろゆにほうは、味覚嗅覚触覚視覚聴覚、凡ゆる感覚器官から成る束縛から、自由である。
束縛とは、なにか? 束縛者を彼岸へと解放し、現世の穴の向こうへと誘う誘惑から押し留めようとするなにか? である。つまり、ひてろゆにほうは現世にいながら彼岸にいる。

神様はまず初めに四角い枠を作った。その後丸と三角を作り、多角形を作った。その後両者を組み合わせ、」多様性を生み出すことに成功した。そしてそれに満足した彼は成功を生み出し、その後それにそぐわないものを失敗と定義づけた。と、ひてろゆにほう。

心の空き缶。
「はぁー、うめぇ」
とリンゴジュースを飲む子供。
「ああ、疲れた」
とチューハイ
[次のページ]
戻る   Point(4)