パラレル/
栗栖真理亜
喫茶店の硝子張りの扉
目を向けると額縁のように切り取られた風景
風に揺れ、囁く街路樹
此方側見て往き過ぎる白い傘を差したご婦人
足早に走り去る車体は白く光り眩しささえ感じる
忙しく流れゆく時間とゆっくり立止まる時間交差して
店先の扉のベルだけがチリンチリンと鳴る
戻る
編
削
Point
(1)