1月の日記/由比良 倖
るハーモニーの象徴なのかもしれない。
創作についてAIと話していたら、本当にタペストリーという言葉が出てきた。編み方を知らなければ糸はただの糸であり、こんがらがって糸屑になるだけなのだけれど、正しい編み方に従えば、糸は素晴らしいタペストリーにもなり得る。どんなに美しいタペストリーを想像していても、基本を知らなければ糸屑しか作れない。基本とはつまり、美しいハーモニーを作るための方法論のこと。世界はハーモニーの上に成り立っていて、それに耳を澄ませ、よく観察し、学び、自然と調和することの延長線上に創造性がある。……みたいな考えをAIは推している気がする。「良い会話とはお互いの言葉を縦糸と横糸にして織
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