『グァバの木の下で』というのが、そのホテルの名前だった。/田中宏輔
こんなこと、考えたことない?
朝、病院に忍び込んでさ、
まだ眠ってる患者さんたちの、おでこんとこに
ガン、ガン、ガンって、書いてくんだ。
消えないマジック、使ってさ。
ヘンなオマケ。
でも、
やっぱり、かわいそうかもしんないね。
アハッ、おじさんの髪の毛って、
渦、巻いてるう!
ウズッ、ウズッ。
ううんと、忘れ物はない?
ああ、でも、ぼく、
いきなりHOTELだっつうから、
びっくりしちゃったよ。
うん。
あっ、ぼくさ、
つい、こないだまで、ずっと、
「清々しい」って言葉、本の中で、
「きよきよしい」って、読んでたんだ。
こないだ、友だちに、そう言ったら、
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