バランスの良いいくつもの林檎/朧月夜
 
わたしの球体はふくらんだ。

ト音記号をまず描いたように、

カンバスには出鱈目な刷毛の何塗りか、

(おぼえていない……p)。

砂丘を越えて。いつだって、ラクダはたどり着いて……

凡庸な紅茶のひとしずく、

父も母もまだ眠っている。
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