NWSF傳畸ロマン 斬魔屋カンテラ!!『生きてゐた小ノストラダムス』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
 

「だ、だうやつてこゝに入つたのだ!」「なあに、貴様を嫌つてる奴なんてごまんとゐるさ」「猫か、あいつの仕業だな?」「まあ、さう云ふ事にしときな」「だが俺を斬つたところで、幾らでも、何回でも俺は蘇つてやる、くひゝ」
「さうは行くかな?」カンテラはぶら提げてゐた何か、を、ごろんとその場に投げ下ろした。戦國武将が被つてゐたやうな、兜。これはレプリカではなく、泰西堂主人・東堂に口を利いて貰ひ古物商からカンテラが入手した、本物の侍の家に傳はる、本物の兜だつた。
 小ノストラダムス「?。なんだそれは」
「貴様のペンにいつ迄も踊らされる俺たちぢやないつて事よ。それに、貴様のぞろぞろ引き連れてゐる連中も
[次のページ]
戻る   Point(1)