NWSF傳畸ロマン カンテラ・サーガ、ピリオド3『泰西堂主人』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
その占ひ師に眞意を問ひたいが、生憎旅のロマだと云ふ。
クラブのオルガンジャズの音が?まつてきた。が、酒(例によつてアルコホル75%の火酒)が不味い。そんなふうに六本木の夜は更けた。
【?】
「なんだ結局、仕事ヤマなんぢやないですか。それで木曾義仲の祟りと刺客つて奴、だうなんスか、兄貴的には。その関連性は?、なワケ?」テオは笑ひたかつたが、猫である彼には「笑ひ」と云ふ逃げ道は、ない。笑へないのは少々苦しかつた。
「刺客の名も分かつてるんだつてさ。ジョーイ・ザ・クルセイダーと名乘る、世界を股にかける殺し屋、なんだと。テオに頼みたいのは、そのジョーイつて奴の資料を、出來るだけ澤山集
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