NWSF剣豪ロマン カンテラ・サーガ、ピリオド3『からつかぜ』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
 
から、聲。「どんな【魔】なんだい? 憑依性のもんか?」
 テ「多分ね」じろ「何者かゞ取り憑いて、彼女を支配してるつて譯かい?」テ「99.9%さうでせうね」他にデータは? 世界的に見てだう? 厄介なケースなのかい? Etc.
 テオはそのいちいちには答へず、熟考してゐた。「やらなきや、杵塚くんが憑り殺されてしまふ-」カン「斬るか」テ「潮時でせう」


【?】

 倖世は杵塚に見捨てられたかのやうに、一人寢してゐた。すつとカンテラ(人間型の)とじろさんが部屋の上がり框に立つた。じろさんは?づくめの装束で、覆面をしてゐる。
 ごそり、音がした。「ふはゝ、二人來ても同じぢや。もそと近う寄れ
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