雲の思考、声のうた/ひだかたけし
雲がゆっくりゆくり移動していく
風が吹いているからではない
自らの意志で動いていくのだ
普き善きもの目指す意志の営み
雲の生活の道筋が
深い山の谷間で生まれ
光の大洋で霧散し天に呑まれ
繰り返される供犠に自らを捧げ
雨となり永久に生かされるを願う
*
ゆっくりゆくり雲が移動していき
光の大洋で雨滴となり
雨の降りしきる
人の内なる光の大洋に
自らの身を打ち付け
今日も無数無限の
青い青い波紋の拡がり
うねる海原の打刻に
生かされ人の内から溢れ出し
巻き込む人に掬い取られ巻き込んで
今日も雲の流れ雨の降りしきる
人の内に流れ雲の雨降りしきる
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