雲の思考、声のうた/ひだかたけし
 


とほい浜辺の水際に 今だぼっと佇む人も居て
孤立の寂しき夢想の声の喚き散らされながら

それでももっと奥にいけばいくほどに
名なき裸形の独り人の内なる宇宙に
雲の流れ雲の絶えざる雨降りしきり
無限の青い波紋の拡がりうねる打刻から

意志の営みの所産、
立ち上がるイメージの綴れ織り

巻き込む人の内から溢れ出し
直に観入られ 、
掬い取られ巻き込み生かされ

言の葉散らし 悉く善き声となり響き渡る





戻る   Point(6)