NWSF剣豪ロマン カンテラ・サーガ、ピリオド3『からつかぜ』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
 
ンテラは聞いてゐる。「あんたうちの事務所に來て、ティームの記録係になつてくれないか。だうせ今、職はないんだらう? 事務所に居候してくれても構はない」「え?」「契約金替はりに、俺がその【魔】、斬つてやるよ」
 余りの即決ぶりに杵柄は惑乱した。但し、表には出さずに。
「カンテラさんには、【魔】とやらは見えてゐるんですか?」
「まだはつきりとは云へぬ。うちの優秀な情報収集係(これはテオの事である)が調査してくれるよ」「それぢやあ、あんまり厚かまし過ぎやしませんか」「いや、袖触れ合ふも何とやら、だ。あんた、、、杵塚くんだよね。イケる口なんだらう? 立ち呑みでよければ、美味い酒が出る店がある。そこで落
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