百年2/
はるな
あれからまた百年がたち
わたしたちは まだ無知だった
岩とか、波とか
空とか
そういうもののほうが
まだ世界をよく知っていた
まえの百年にしてきたことを
ひとつずつなぞって
きっとまた百年がたってしまうね
あなたの耳が
雨をとらえて濡れている
それを拭うことすらできないのだ
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