旅人と村人/鏡文志
のあるべき世界がそんなに素晴らしいと思えるのはやはり君が美味しい飴を与えられてきたからだよ。僕はそう思うんだ。そして君は、君たちはいつもそのあるべき世界に合わせられない僕や、僕のような人間を問題視する。君や君のような人間は予め与えられたものに如何に上手く合わせていくかという世界を生きている。生まれてからずっとだ。SNSの文章を見てみる。短文が受ける。他人の動画をぺたんと貼り付けてこれを皆で鑑賞しましょうという投稿を繰り返す人が如何に多いことか。しかもその自分のアイデアであり考え抜いた答えを提唱した訳でもない投稿品がまるで、謙虚な行いであるかのように捉えられている。盗作であり、著作権に触れるようなも
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)